●概要● |
国府津車両センターは、JR東海/御殿場線の国府津〜下曽我の中間に位置し、同線の西側に敷地が広がっている。 車両の入出区は、国府津駅から約2キロにわたって延びる専用線を介して行われる。 通常は、国府津駅の旅客ホーム(2・3・4番線)を経由して入出区するが、東海道貨物線から入出区が必要な場合は、高架線の途中に設けられた分岐ポイントを使用することで直通することも可能となっている。 主な業務として「仕業検査(48時間以内に運転に必要不可欠なパンタグラフ・走行機器・ブレーキ機器などを外部から目視で確認する検査)」と「交番(月)検査(90日以内か3万キロ走行以内に仕業検査より詳細な検査を行うが、室内・床下部品検査と車輪添削や座席モケットやLEDの交換を行う検査)」を担当している。 ※JR東日本では、交番検査=月検査として扱う為、月検査は行われていない。 その他、重要部検査・全般検査は東京総合車両センターにて行われている。 同センターに所属する車両の側面に表記されている「横コツ」は、「横」浜支社と「国府津」を意味する「コツ」から成っている。 これを略号と言う。 |
●歴史● |
1980年(昭和55年)の東海道線・横須賀線分離によって大船電車区(現:鎌倉車両センター)に配置されていた東海道線・伊東線の車両を移管し発足しました。 1996年(平成8年)10月に横浜支社が発足し、同支社の管轄となった相模線の車両も転入し現在の体制に至っている。 略号は、1985年(昭和60年)11月1日の運転部門分離〜国府津電車区として発足〜日本国有鉄道/東京南鉄道管理局の管轄となり「南コツ」、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化〜JR東日本の管轄となり「東コツ」、1996年(平成8年)10月1日の横浜支社発足によって「横コツ」と変化をしている。 2004年に組織改変によって国府津電車区から国府津車両センターに改称している。 |
●所属車両● |
・E231系:1000番台に分類される近郊タイプの車両で、10両基本編成×42本=420両と5両付属編成×34本=170両の合計590両が所属しています。 ・E217系:鎌倉総合車両センター所属の横須賀線・総武快速線用車両を帯色と組成変更のうえ転用し、10両基本編成×2本=20両と5両付属編成×2本=10両の合計30両が所属しています。 ・E233系:本系列では初となる近郊タイプの車両で、10両基本編成・5両付属編成ともに1本の合計15両が所属しています。 ・205系:主に相模線で活躍する車両で、茅ヶ崎運輸区を中心とした運用が組まれている為、国府津車両センターへの入出区時は回送として走行する。 ・クモヤ143形:クモヤ143-4(2007年8月の全般検査時に湘南色に塗装されている)と-9が所属しており、国府津駅⇔国府津車両センター間の職員輸送や検査車両の牽引に活躍している。 ※クモヤ143-7と-10は、2008年(平成20年)5月に廃車となっている。 ・引退済/113系:2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正で営業運転を終了し、クハ・モハの一部車両は塗装変更のうえ幕張車両センターに転出した。 車齢の浅い2階建てグリーン車(サロ124・125形)は、全車211系に改造されて、田町車両センター・高崎車両センターに転出となった。 ※曜日・時間帯によっては、211系・185系・215系・251系や団体臨時用車両、車輪添削を目的に定期入区する南武線/205系などの姿も見られる。 |